理念と設立趣意、沿革Philosophy, Founding Principles and History
小笠原敏晶記念財団の理念と設立趣意、
沿革についてご紹介いたします。
理念
私たちは、科学技術の更なる深耕を図りつつ、文化芸術分野まで活動領域を広げることで、世の中に新しい価値を生み出せる人たちを応援します。リスクを恐れず、常識を打ち破り、社会に人間らしい豊かさをもたらすこと。そこに使命を見出し、意欲を注ごうとする創造的なチャレンジャーたちを支援することで、イノベーション創出の一助となることを願います。
スローガン
私たち、小笠原敏晶記念財団では、設立者 小笠原敏晶の理念を継承し、次のスローガンのもと助成活動を推進していきます。
常識に挑む、
熱き才能に寄り添う
設立趣意
我が国は、かつて海外からの科学技術の導入、これらの改良、発展により、社会的あるいは経済的ニーズに効率的に応えることにより、鉄鋼、高分子化学、自動車、エレクトロニクス等の分野の生産技術にみられるような発展をとげてきており、特に電子技術、高分子化学は、今日の我が国の主要産業の中核となって、その発展の原動力を担ってきました。
しかしながら、経済が高度成長から安定成長へと移行するに伴い、また、来るべき21世紀における、より豊かな社会および国民生活の実現にむけて、今後の多様なニーズに対して的確な対応をしていくためには、科学技術の一層の高度化が強く求められております。
とりわけ電子技術は、今後の高度情報社会の発展等、我が国の産業、国民生活に多大な影響を及ぼすとともに、広範な科学技術分野にわたる共通基盤的技術として、その一層の発展が期待されるとともに、高分子化学についても、今後、その対象は、各種の有機系新物質・新材料の創出から、生命現象をつかさどる高分子であるたんぱく質の機能解明等ライフサイエンスの分野まで広範多岐にわたる展開が予想されます。いずれの分野についても、これまでの応用開発を重視した研究開発から、創造的革新技術の創出を目指した、基礎的研究開発に重点をおいて、今後の研究開発を進めることが強く望まれております。
他方、近年の我が国の国際社会における地位の向上に伴い、科学技術の分野においても、我が国の研究開発の動向が国際社会に大きな影響力を持つようになってきており、我が国としても、今後、常に国際的観点からの研究協力の推進、人材の育成を図ることが重要となってきております。
かかる情勢に鑑み電子技術、高分子化学の分野における先端的科学技術に関する研究開発の一助を担うため、小笠原敏晶の拠出資金により、財団法人小笠原科学技術振興財団を設立し、同分野における先端的科学技術に関する研究の育成および振興ならびに国際交流の増進に努め、科学技術の振興に寄与し、もって社会経済の発展に資せんとするものであります。
設立制定日:1986年9月12日
沿革
1986年 昭和61年 9月 | 小笠原敏晶が所有する(株)ニフコの株式200万株を出捐し 「小笠原科学技術振興財団」を設立 科学技術分野の助成事業を開始 |
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2013年 平成25年 4月 | 公益法人制度の改正に基づき公益財団法人に移行 |
2015年 平成27年 9月 | インキュベンチャー助成事業を開始 (インキュベンチャーはインキュベーションとベンチャーを併せた造語です) |
2016年 平成28年 11月 | 設立者 小笠原敏晶永眠 |
2017年 平成29年 6月 | 新理事長に小笠原清晃就任 |
2020年 令和2年 6月 | 故小笠原敏晶の遺志により(株)ニフコの株式594万株を出捐 財団の名称を「小笠原敏晶記念財団」に改称し、文化・芸術助成事業を開始 |
2021年 令和3年 10月 | 新理事長に小笠原三四郎就任 |